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バングラデシュ・ワークキャンプレポート      8/18〜8/29

2007年08月30日

若い力で何ごとにも挑戦!第26回ワークキャンプ 

北海道から九州まで日本各地から男性6名、女性3名の参加者が集まり、平均年齢は20歳と若い人が多かった今回のワークキャンプ。洪水の緊急支援やトイレ作り、農村訪問やエンゼルホームの子供達とのふれあいなど様々な体験を通し、参加者達はひとまわり成長してたくましくなった顔で帰国しました。


洪水の被災者へ救援物資を届ける

今年バングラデシュでは8月に長い雨が続き、北部で大規模な洪水の被害がありました。私たちは緊急支援として、ジョムナ川近くの村へ行き、袋詰めしたお米・豆・じゃがいも・塩などの救援物資を約400名の被災者に配りました。また、県知事と市長らも来られこの日の様子が地元テレビ局のニュースに流れました。

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  被災者に救援物資を手渡す参加者


トイレ作業

今回のトイレの作業場所は、国際エンゼル協会の農業研修センターのすぐ裏にある「マハデミア・イスラミア・カデミア・マドラッシャー」という孤児院です。この孤児院はエンゼルが今年春に宿舎を寄付したところですが、子どもたちの使うトイレが足りないということでこのたびワークキャンプで作ることになりました。
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レンガを積んでトイレの建物部分を作ります

日中約35度の暑さのもと、職人さんやホームの子供達にも手伝ってもらい苦労して堆積用の4mの穴を掘り、レンガを積んでセメントで壁を固め立派なトイレが完成しました。

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   苦労して完成させたトイレの前で

<このトイレの建設材料費は兵庫県三木市国際交流協会様からの寄付によるものです。どうもありがとうございました。> 


農村訪問

カパシア村へ行き、エンゼル協会から奨学金をもらっている学生の家を訪問しました。土壁でできた暗い小さな家で一日8時間も勉強している中学生の様子を見て、皆一様に驚いていました。この学生は、将来は銀行員になりたいと言っていましたが、そこに一緒にいた学校の先生が「彼はきっとグラミンバンク総裁のユヌス博士のようになりたいと思ってるんだろう」と言って笑っていました。がんばり屋の彼は成績がとてもいいそうです。エンゼル協会の奨学金がそんな彼の手助けをしていることに、あらためて日本の支援者の方々に感謝したいと思います。 
 
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   夜はアルコールランプで勉強します


YURIKOエンゼルスクール授業参加

YURIKOエンゼルスクールを訪問し、朝礼から参加しました。子どもたちが行儀よくならんで歌や体操をしている様子はほほえましいものでした。その後、参加者が2人ずつで組んで各クラスに入って交流しました。折り紙や歌、福笑い、ハンカチ落とし、だるまさんがころんだなどそれぞれに工夫して楽しい時間を過ごしました。
              

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     元気いっぱいの生徒達

HIROSHIMA DAY

ガジプール県内の5つの中学校から選ばれた10名の学生達による広島の原爆投下をテーマにした弁論大会が行われました。今から62年前に起こった原爆による悲惨な出来事を、バングラデシュの学生達が自国の出来事にように考え、戦争の愚かさと平和の大切さを堂々と述べていました。審査の結果、優勝したのは一番小柄な女子生徒で、彼女はほとんど原稿を見ずにまっすぐ前を見てよく通る声で発表していました。平和が当たり前の日本から来た参加者達は、戦争の悲惨さと平和の大切さを考える良い機会となりました。 

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  優勝したのは真ん中の小柄な女子中学生

文化交流会&お別れ会 
  
バングラ滞在最後の夜は文化交流会が行われ、日本側の出し物は「ももたろう」の切り絵による人形劇。セリフやナレーションはベンガル語です。練習の成果があって、子どもたちにも良く理解してもらえました。途中、鬼が暴れるシーンで獅子舞の鬼が観客席に乱入し、子どもたちが恐がって逃げ回るという場面もあり、会場は笑いと拍手が湧き起こりました。ホームの子どもたちからは、歌やダンスなど、息のあったすばらしい演技を披露してくれました。

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     ちょっと弱そうな鬼でしたが・・・

交流会のあと、参加者たちはそれぞれにバングラデシュ滞在の感想を述べ、子ども達と別れを惜しみました。皆と握手をしてお別れを言い合い、抱き合って涙を流す参加者もいました。バングラデシュの人々の爽やかな笑顔と優しさに感動し、国を越えて気持ちが通じ合う喜びを体験した9名の若者達。これからの人生で、この体験がきっとプラスになっていくことでしょう。日本に帰ったらバングラデシュでの感動をどうか多くの人に伝えていただきたいと思います。

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            お別れに歌をうたう参加者達


<参加者の感想 『思い出ノート』 より>

バングラデシュに最初に来た時は、本当に貧しい国で皆苦労しているのだろうなと思った。しかし、いろんなバングラの人の笑顔や元気な所を見ているとそういった貧しさや苦しさは感じられなく、日本の僕達の方が物がたくさんあって裕福な分、心が貧しくなっているんじゃないかなと感じた。バングラデシュの子どもたちや大人達からもらった何か言葉にならないエネルギーを日本の子どもたちにもふりわけていきたいと思います。 (Y.M)

今回は初めての海外、トイレ作りや新しい人々との出会い、その他いろいろなことを知りました。バングラデシュは砂埃が多く、泥も多く、人や車がひしめきあってゴミが落ちています。でも僕は汚いと感じることはありませんでした。勝手な思い込みかもしれませんが東京の方がよっぽど汚いな〜と思います。この数日でこの国や人々の何を知ることができただろうかと考えます。きっとごくわずかな面だけでしょう。それでも僕にとっては大切な学びでありそれに感謝します。そしてワークキャンプに関わった人との縁に感謝します。僕の人生の中でこの出来事が何を伝え何につながるのかそれはまだわかりませんが全ての出来事には意味があると思っていますので長い人生の中のヒントとなることを信じています。僕の尊敬する人からこんな言葉を聞いたことがあります。「生きるとは弱き者と分かち合うこと」バングラデシュの人々が弱きものかどうか僕はわかりません。こんな自分でも人の役に立てるなら、そういう人の力になりたいと今回のワークキャンプで思いました。とてもよい時間を過ごせたと思います。本当にありがとうございました。 (Y.Y)


次回ワークキャンプは2008年8月に開催する予定です。詳しくは事務所までお問合せ下さい。 ⇒http://www.angel-ngo.gr.jp/events/2008/02/04/post_4.html


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