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バングラデシュを再び訪れた和太鼓はぐるま
昨年の 12 月のタイ・バングラデシュ公演に続いて約 1 年ぶりに、バングラデシュを再び訪れた和太鼓はぐるまのメンバーと坂岡嘉代子代表。去年は各地で“はぐるま旋風”を巻き起こした彼らでしたが、今回は行く先々で観客との愉快でほほえましいパフォーマンスやエンゼルホームでの楽しい交流などもあり、前回とは一味違うものになりました。合計 5 回にわたる公演では、ものすごい数の観客を前に気迫のこもったすばらしい演奏を繰り広げ各地で大きな感動を呼び起こしました。

和太鼓という日本のすばらしい伝統芸術をバングラデシュに広く紹介し、非常に価値のある国際親善の公演ツアーとなりました。その模様は地元の新聞各紙に大きく取り上げられ、テレビのニュースにも流れてその反響の大きさはかなりものでした。

ここでは、全 10 日間の日程で行なわれた今回のはぐるまの演奏ツアーの様子を詳しくご紹介したいと思います。

はぐるまバングラデシュ公演ツアー  Vol.1
エンゼルホームの子どもたちの歓迎を
受けるメンバー
11月22日、はぐるま一行15名はガジプール県のコナバリ村にあるエンゼルホームに到着、子どもたちの大歓迎を受け、その後夕方にはエンゼルホーム内グラウンドにて、早速ステージを披露してくれました。
今回は近所の学校に招待状を出したこともあって観客は1500人も集まり、グランドに設けられた特設ステージにはこの日を心から楽しみに待っていた子どもたちでいっぱいになりました。
はぐるまの演奏は相変わらず、轟音、爆音の渦!最前列に陣取っていた子どもたちの中には、きっと予想だにしない大音量だったのでしょうか、耳をふさぎながら聴き入っている子もいました。しかし、はぐるまの演奏に釘付けになっていたのは、ステージ前に集まった観客だけではありませんでした。エンゼルホームの壁越しに住んでいる人々も、屋根や木に登って、じっと演奏に聴き入っているのでした。聞き慣れない大音量の渦に「これはいったい何事か!?」と集まったのでしょうか。「外野席」だけで50人の観客がいたように思います。
エンゼルホームのグランドでの演奏
塀や柵越しにじっと演奏に見入る人々
エンゼルホームの子どもたちも最前列に陣取って最後まで熱中して観ていました。中でも、一層熱心であったのは、最年少の男の子シャントです。彼はエンゼルホームに入園したのが今年3月ですので、はぐるまを目にするのは今回が初めてでした。しかしそれにしましても、最初から最後まで写真の格好のまま膝立ちしていたのですから、相当な熱中ぶりでした。そして更に、壇上の少年たちに終始熱い視線を送り続けていたのが坂岡嘉代子さんです。愛情に満ちたあの眼差しこそは正に「見守る」という表現がピッタリでした。
少年たちの繰り出す、美しく力強い演奏の裏には、彼らと全身全霊を込めて向き合ってきたどれ程の時間があったことでしょう。きっと坂岡さんの胸中には、色々な思いが交錯していることでしょう。その思いがひと言で言ってしまうと「愛」となって、あのような温かい眼差しになっているのでしょう。

さて、公演が終わり片づけも一段落すると、ゲストハウスの前で子どもたちとの楽しい交流が始まりました。子どもたちもはぐるまの少年たちも本当にいい表情をしていて、初日でこれですからきっと明日からは楽しい交流が続くことでしょう。
最前列で熱中して観ているエンゼルホームの男の子
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和太鼓はぐるまバングラデシュツアー レポート Vol.2
首都ダッカにあるオスマニ・メモリアル・
ホール
11 月 23 日は、ダッカのオスマニ・メモリアル・ホールでの公演となりました。海外からのミュージシャンが来日したら必ず使用する由緒正しいホールですので、来日アーティストに例えるならば日本武道館公演と同じくらい大きな意味合いを持つものです。
この日の公演は、昨年急遽当地の日本大使館にて行われた公演に涙を流して感動した堀口大使のたっての要請にて行われることとなりました。
当日に先だっては、新聞各紙ではぐるまダッカ公演が写真付きで告知されるなど、現地でも大きく報道されていました。当日も会場にはマスコミも多く駆けつけ、坂岡さんもTV局の取材を受けられていました。
開場時間になりますと、800人弱の座席はたちまち埋まり、開演を迎える頃には座席と座席の間の通路までが観客で埋まる超満員となりました。しかも観客はほぼ全員がバングラデシュ人ですから、現地の人々の間での関心と期待の高さが伺われました。

肝心の演奏の方は、言わずもがなの大迫力かつ格好良いものでした。 屋外の公演ではただ居るだけで人々がぞろぞろやって来るため、リハーサルも満足にできませんが、この日はホールですから思う存分準備に時間をかけることができたのも、良かったのかもしれません。
スピード感と迫力に満ちたステージ
観客をステージに上げて楽しい
パフォーマンス
この日の公演の様子は、またまた新聞各紙で掲載されて大絶賛でした。デイリースター紙では、「とりわけ良かったのは、観客3人をステージに上げて一緒に演奏したことである」と報じました。その記事では更に、アッサラーム・アライクムやドンノバと言った、こちらの言葉を交えながら進行し、会場全体が一体となり拍手に包まれた、と書かれていましたがまさにその通りでした。

この「エクシャテ・太鼓・コルボ(一緒に太鼓をしよう)」のコーナーは、一時間以上に渡るステージの中で、後半戦へと続く丁度いいアクセントになっています。この日を含め全ての公演で、毎回観客を一体化させ、歓喜の渦に巻き込んだ楽しいコーナーでした。
大声援の元アンコールを経て終了した公演後には、大使夫妻とお話しをする機会がありました。この日のお二人の感動は昨年同様に大きかったようです。大使は坂岡さんに、「バングラデシュの人々は、ひとつのことに根気を持って取り組んで物事を成し遂げようとする気持ちが少ない。今回の公演でこちらの人たちに、そうやってひたむきに取り組むことの素晴らしさも知ってもらいたい、ということをお話しされたそうです。
堀口大使(中央左)とはぐるまのメンバー
国際エンゼル協会の活動を紹介する
前田泰宏(中央)
また、この日は壇上で当協会の前田泰宏がエンゼル協会の活動について聴衆にお話しをする機会も設けられました。
前田は、来年から当協会独自で運営する学校を始めるという話しの中で、「人のために何かをすることができ、またそうすることを幸せと感じられる人を育てていきたい」と言いました。私たちが学校を運営していくことの真骨頂が、まさにこの点に集約されていると思います。
この日に、大勢の人々の前でエンゼルスクールのことを宣言する機会を持つことができ、私たちは大切な新しい一歩を素晴らしい形でスタートさせていくことができました。

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